【ダウンロードできるもの】

支援プラン、 掲示物、 ふりかえり用紙、 
1.ワークシート
2.数学の難問
(実際の入試問題ではありません)

【ねらい】 進路選択
 中学校三年生での進路選択は、義務教育を終え社会へ羽ばたいていくための重要な契機である。将来や次のステップに対する希望や不安、家族や身近な人たちからの期待やプレッシャーを受けている。これらをどう受けとめて、次へ進もうとしているのか。進路選択にむけて孤立しがちになっている人間関係の中で、他者の姿から共通点を見つけたり、乗り越えていくためのヒントを得たりする機会にしていく。


【概要】
 学級の中の一部の子どもたちに対して、特別に難解なテストをしてもらう。この子どもたちは全員が難解な問題を解いていると信じ切っているのだが、実は他の子どもたちは「あいうえお」を制限時間いっぱい書き続けている。スムーズに「あいうえお」を書いている「カッ、カッ、サラ、サラ」という音が、難解な問題を解いている子どもたちにどんな影響を与えているのか。この時の感情をシェアすることで、思い込みによる孤立が及ぼすストレスに気づいていく。このシェアを皮切りにして、進路選択への希望や不安、回りからの期待やプレッシャーをシェアしながら、希望や期待に応える行動や、不安やプレッシャーに対するストレス対処法を共有する。

【ポイント】
 一年生でのストレスマネジメントの授業では「用意!はじめません!」というサプライズだった。しかし、今回は「用意!はじめ!」でほんとうに始める。廊下に出てもらった子どもたちにとって、どれくらい解けたか、ということは全くどうでもよいことだった・・と気づく授業であることが面白い。子どもたちにとって、進路選択に直接関係している「テスト」という題材から日々の不安やプレッシャーに気づいていくことで、ストレスをマネジメントしていく必要性を感じることが重要である。


【子どもの気づき】
・いっしょうけんめい「あいうえお」を書いた手が疲れたけど、廊下に出た人たちが数学の問題に固まってるのが見えて、なんとなく面白かった。
・この時間に不安を書き出していなかったら、たぶんずっと現実逃避のままだったと思う。口先だけの「がんばる」はやめようと思った。もっと全力でいく!
・この時期、だれもが同じような悩みかかえてるんだなあと感じた。自分のことでせいいっぱいだったので、まわりが見えてなかったけど、すこしホッとした。


【教員からのコメント】
・1年生のストレスマネジメント以来の「だましネタ」でした。今回は、子どもが子どもをだますということだったので、だます方は結構ノリノリで、いかに真剣にやってるように見せかけながら「あいうえお」を書くかを工夫しながらやっていたので、その様子がよかったです。また、対処法のワークシートのシェアは、気持ちの上でのオアシスのような感じになったようです。今の自分自身の状態や、自分の周りの人たちの気持ちを確認するよい機会になりました。また、それを共有することで、進路選択における子どもたちの新たな関係性が深まった気がします。

「不安やプレッシャーに負けない!」 進路選択

 中学校の人間関係プログラムもいよいよ大詰め。3時間を残すのみとなりました。中学校三年生の後半といえば義務教育の終了をひかえ、子どもたちは進路選択のまっただ中にいます。3−5「リフレーミングで短所を長所に」、3−6「不安やプレッシャーに負けない」、3−7「ロールプレイングで面接練習」、3−8「セルフプレゼンテーション」の4コマの授業は、これまで積み重ねてきた気づきや学びを生かしていくために、進路選択にクロスさせたものです。子どもたち自身の将来を切りひらいていくために、身につけてきた力を人間力として展開していってほしいものです。そんな教員の思いを込めたシリーズなのです。
 「どっきりテスト」は、1年生の「100マス計算」以来のだましネタですが、子どもが子どもをだましてストレスをかける・・というハイレベルなワークショップです。三年生のこの時期だからこそ可能な授業であるといえます。だます側の子どもたちは、真剣に「あいうえお」を何回も答案用紙に書き続けます。子どもたちはロールプレイングなどを通じて、演じきることが気づきを生み出すということをよく知ってますから、ノリノリでがんばるのです。一方、だまされた一部の子どもたちは、受けた強いストレスのもとが、架空のものであったという事を知り、「えっ!」という驚きが強い気づきを生み出します。この強い気づきは、この時期、閉ざしていた心を開き、自己開示へと向かわせてくれるのです。自分のまわりの人たちへの感謝だったり、自分の意志を再確認したり、仲間の暖かさを再認識したりします。自分のもっている力を信じて、最後の授業である「セルフプレゼンテーション」へつながっていきます。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                     
「不安やプレッシャーに負けない!」に関してご質問・コメントをお受けいたします。→ブログリンク