2016年2月発刊 「いじめ・不登校を防止する人間関係プログラム」 〜アクティブラーニングって学校が劇的に変わる〜 松江市立第一中学校「こころほっとタイム」研究会 あいあいネットワークofHRS 深美隆司 編著 学事出版 2000円+税 在庫切れの場合はこちらへ→ 学事出版HP 2009年11月、松原第七中学校では全国から多くの参加者をえて、研究開発最終発表会を行いました。その中に、この書籍における実践の舞台である島根県松江市立第一中学校の奈良井孝教頭先生(当時は松江市教育委員会)をはじめとする松江市の先生方がおられました。しかも、松江市の先生方は、この年に3回にもわたって松原第七中学校を訪問して下さり、わたくしのつたないファシリテーションを体験していただいたのでした。このようなご縁がもとで、わたくしは55歳で退職したのち松江市教育委員会アクションプランのスーパーバイザーとして迎えられ、松江市立第一中学校をはじめとする学校の授業コーディネーションや様々な教員研修に取り組むことになったのです。 今の社会は1990年代中頃から大きく変容しました。俗に「成長社会」から「成熟社会」への移行と呼ばれているものです。それは主に、@インフレからデフレへの移行による生活苦の進行、A高度情報化社会への移行、B少子高齢化社会への移行、C地域社会のグローバル化という4つの主だった要素に起因しています。「学校へは行くものだ」「先生は信頼されるものだ」というかつてはあたり前に存在した枠組みは、大きく崩れてしまいました。文部科学省は、この社会の変容に対して「総合的な学習の時間」の設立などで対応するのですが、教員のレディネスというものがほとんど備わっていなかったのです。 しかし、自然発生的にではありますが、2000年頃までに「構成的グループエンカウンター」「ソーシャルスキルトレーニング」「ストレスマネジメント教育」「アサーショントレーニング」などのグループアプローチと呼ばれる「人間の成長」を核に据えた手法が成立します。そして、グループアプローチの良さを学校の教育課程に組み込んだガイダンスカリキュラムと呼ばれるものが、2005年頃から教育委員会、学校単位で展開されるようになりました。松原第七中学校区の人間関係学科(小学校:あいあいタイム、中学校:HRS)は、そのひとつなのです。わたくしは人間関係学科を広め、先生方のつながりをつくることを目的とした「あいあいネットワークofHRS」を立ち上げました。松江市立第一中学校で展開されている「こころ?ほっとタイム」は、松原第七中学校で2009年に実施された3年間60時間のプログラムから抽出した「中学校年間8時間×3学年=24時間」の厳選プログラムなのです。 わたくしは、5年間にわたって教員研修・子ども向け研修・保護者研修・市民セミナーなどで、プログラムを実施してきました。この書籍に載せている支援プランは中学生のみならず小学校高学年から大人まで活用できるものです。また、近年、これからの時代に適応した「アクティブラーニング」(学習者が主体となった授業形態)に注目が集まっています。このプログラムは、その基礎になるファシリテーション・ワークショップ型の授業形成に必要な力を育成します。 (「はじめに」より) |
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ダウンロードページより、授業案、ワークシート等のすべてのデータを入手できます。 ダウンロードページの見本へ *見本のページから授業の解説・詳細を見ることができます 目次 リンクを貼りつけているものを見れます。データをPDFにしているため、実際の書籍とは若干異なっていますが、内容は書籍と同じものです。 はじめに
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